逃亡日記-其の伍

「サヌールからウブドへ」5月20日(火)

今日もパチャールの稽古に同席する。
次またいつここにこれるか分からないし、彼女の先生方ともお会いするのも次はいつになるか分からない。ひょっとするともうお会いできないかもしれない。

で、早起きをして朝食を食べる。
朝食付きのプランにしてよかった。飯もけっこううまかった。朝からしこたまミーゴレンをかっ食らう。
朝食はビーチサイドのレストランで。目の前には海が広がる。

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周りはほとんどがハクヂンさん。我々のようなキイロイ人はほとんどいない。まれに同じ肌の色をした人たちを見かけるがみな中華系。ニホンヂンは結局最終日までこの地では見かけなかった。

このレストランの外では3人編成で楽器を奏でている。楽団付きの朝食。何とも贅沢なこと。

しかし悠長に朝食を食べてる時間はなかった。パチャールの稽古の時間が迫っていたので急ピッチで朝食を済ませる必要があった。

あたふたと朝食を済ませ、いざ出発することに。
しかしこの日は朝から曇り空。雨が降るかもしれない感じの空模様。
ホテルを出て、程なくしてやはり雨がポツリポツリとやってきた。
まだ大丈夫だろうと思った矢先、本降りになってしまった。

急遽バイクを止め、雨合羽を装着することになる。
しかし雨合羽はひとつしかない。そのひとつの雨合羽で二人をカバーするのは困難。
結果、二人羽折状態で雨合羽装着。
タンデムの自分はできるだけ体を折りたたんでパチャールのリュックと化す。
自分は当然前がまったく見えない。
今どこを走ってるのか、どういう状態なのか分からない。
ひたすら自分は体を小さくまとめて運転の妨げにならぬよう、タンデムで石のように固まっていた。
正直、恐怖ドライビング。

しかし南国の雨の勢いは激しいもの。
目的地に着いたときはお互いすぶぬれ。でもたとえ1着しかなかったとはいえカッパを装着しているいないでは大きな差がでる。下半身だけがすぶぬれってだけでもかなりましなほうなのだろう。

やがてパチャールの踊りの稽古が始まる。
自分は激しく降る雨をずっとぼんやりと眺めていた。

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先生のお子さん(下の男の子)は今日もまたクラッカー片手にうろちょろしてる。今日はB.A.R HONDA F-1(古!)の絵があしらってあるTシャツを着ていた。自分は大のF-1好き。たかだか子供服にあしらってあるF-1の絵に食いついてしまう自分は「アホ」なのか「バカ」なのか。
ついついちょっかいを出してしまった。あー。やっちゃった。
自分は子供と遊ぶのが結構好きなほう。

そこから先、パチャールの稽古の様子はほとんど見ず、その子と遊んでるか、雨の降る空を見つめるかしかしていなかった。子供はちょいちょい自分のひざの上に座りに来るし、また自分もその子を持ち上げたりして遊んでしまった。

そうこうしているうちに前回同様、次の稽古の方(ド短期)がやってこられた。玄関から入ってこられたその姿は当然雨合羽装着のてるてる状態。
挨拶を交わし、その人が雨合羽を脱いだとき、申し訳ないがその雨合羽の下のコスチュームに思わず突っ込みを入れてしまいたくなった。

それってもしかして半そでバミューダ丈のスウェットスーツ??今からダイビングですかい?という感じのいでたち。
しかし首にはニホンテヌグイを巻いている。
これから海に潜ろうとしている農家の方みたいな格好にちょいウケた。

自分が半笑いで「ニホンテヌグイぢゃないっすか」というと「ニホンテヌグイっていいんですよー。早く乾くし」と返された。そうなのか?ニホンテヌグイ。やるじゃないか。ニホンテヌグイ。

気が付けば雨はだいぶと小降りになっていた。雲が割れて青いものがちらほら見え始めた。
速攻勝負だね。南国レインは。

自分は外へ出て一服する。

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やがて雨も止み、そのころパチャールの稽古も終わった。
次はガムランの稽古。そしてその後はウブドです。

ガムラン野郎のお宅につくころには雨はすっかり止んで、先ほどまで空を覆いつくしていた雨雲たちがどこへ行ってしまったのかと思えるくらい青空が広がっている。にわかに暑くなる。

今回もガムランの音に眠気を感じる。しかし先日ほどの猛烈な眠気ほどには至らなかった。
毎度のごとく、1時間が過ぎたところで休憩。

でた。

でました。

バニャニャの天ぷら。

これはひとくち目はイケるのだが、その後がよろしくない。
もとよりバナナが苦手な自分なだけに、まるまる1個食べるのはちょいつらい。
でもせっかく出していただいたものだから、いただかなきゃと頑張ってみる。
どうにかこうにか1個食べる。
その後再び稽古が始まり、そして終わった。
外はすっかり晴れ渡ってるのだが、やはり湿度が高い土地のせいか、自分のずぶぬれになった半ズボンはなかなか乾いてくれない。こうも暑いのに、こうも晴れてるのに洗濯物がなかなか乾かない事情を身にしみて実感する。

さて、次の目的地。ウブド。
結局毎度来ています。ぜひとも行きたい店がある。大好きなお香がある店。

Jepun Bali

我が家の在庫がだいぶ少なくなってきてるので補充する必要がある。
日本でも通販で買えるのだが、価格がやはり高い。現地で買えばはるかに安く買える。
とはいえ、今回の旅はできるだけ出費を抑えようと思っていたので結果3束のみの購入。

その後昼飯を食べるべく、右往左往した結果、また今年も「IBU OKA」でバビグリンを食することになった。
ここは観光客ご用達の店で、ウマイということなのだが、自分はここよりもデンパサール市街地の5000ルピアのバビグリン屋の方がはるかにウマく思う。ちなみに「IBU OKA」は2万5千(?)ルピアほどする。観光地価格。しかも油っぽい。ギトギトです。

その後、そこから歩いて約50mほどのカフェ「AngKasa」へ。
日本の漫画がある。それ以外にもあちこちに日本語が存在する。
2Fへ上がり、一角にある座敷に腰を下ろす。

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自分は漫画を。パチャールは小説を。お互い無言で読みふける。
極めて贅沢な時間の使い方。のほほん。ぼんやり。だらだら。まったり。ぼへー。

どれだけそこにいたんだろ?1時間はいた。
さて、帰るかということで、階下に下りていく。お支払いをして店を出る。
そのとき店の片隅でPower Bookを開いてモニターに視線を落としてる男性ありけり。ニホンジンらしい。というより店のオーナーか?店を出る瞬間チラっとみたけど、モニターには日本語らしい文章が見られた。
っていうか、ここバリはウブドでPower Book開いてるっていう時点で明らかにニホンジンだろ。

その後バイクで走ることしばし。
パレードに遭遇する。

バイクを止めて(止めざるを得ません)、その一団が通り過ぎるまで待つことに。
そしてパレード団体が過ぎ去り、バイク発進。

その途中に一軒の店に立ち寄る。
漢(オトコ)の店ではありません。どっから見てもオナゴの店。店内もオニャゴ色。
ここも日本人女性経営の店。服飾雑貨の店。

バリに来たときからパチャールの持っていたいい感じのカバンが気になっていたのだが、それはそこで買ったものだということ。

ずらずらと店内を物色してるうちに自分もそこのおカバンが無性に欲しくなってきた。心にヒットするようなブツを見つけてしまったから。「ああぁ。欲しい。でも出費は抑えなきゃ」という激しい葛藤と戦った末。。。

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買ってしまった。やってしまった。

日本の店舗は奈良にあるということ。 >> オフィシャルサイト
近々奈良(彩華ラーメン)には確実に行くので、時間があれば行ってみようと思う。

さて、バイクは一路サヌールへ戻る。
途中ハクジンさんがバイクから転倒して路上にへたり込んでいた。その周りをバリ人が取り囲む。オオゴトにはなっていなかったようでよかった。

ホテルへ戻り、前日と同じく、サヌールのバーへ赴く。この日はアイリッシュバンドの生演奏のある日。やはり店にはハクジンさんの人だかり。えらく盛り上がってる。
こりゃ座れないなと思ってたら、たまたま一つテーブルが空いていたのを発見。運よく座ることができた。

隣のテーブルにはハクジン男性が一人、がっつりメシを食らっている。何故?一人?

その剥げたハクジン男性の隣のテーブルで自分はとりあえずの一服をする。
自分が嗜むモクはインドネシアのモク「SAMPOERNA」。独特の香りがします。人によって好き嫌いがはっきりするこいつ。

するとこのハゲガイジンが隣で露骨にタバコを嫌がる素振りをし始めた。何だかこっちに向かってやいやい言ってる。

ちなみに自分達が座ってるテーブルは「オープンスペース」。

繰り返します。

自分達のいる場所は「思いっきりオープンスペース」です。
バー自体がオープンスペースです。

他の周りのたくさんのガイジンさんたちも男女問わずすぱすぱやってる。

程なくしてそのハゲ。イラついた様子で「チェック!チェック!」と店員を呼ぶ。
すごく嫌味な行動を取ってくる。こういうやつ本当に大嫌い。
自分たちはそのハゲを完全無視。かまわず煙幕あげる。

「はよ帰れ。ボケ!そんなに煙が嫌やったら最初からこんなとこ来るな。酒も入ればタバコもふかそうぞ。ここはそういう場やねん。ここは。そういう場だとわかってて来てるんだろ?テメー。ただ単にアジア人が嫌いなだけじゃねーの?キミと同じハクジンさんはキミの周りですっぱすぱやってるやろうが。この人種差別野郎が。気分悪いねー。」

何て思いながらも、立派なガタイのガイジンに食ってかかることのできない小市民の自分。
腕なんか自分の倍ほどあるし、タッパも20cmほど高いんじゃないかな?
こりゃ、かないませんよ。暴れられたら。

ともあれ、ハゲちゃびんは会計を済ませた様子。
帰れ!帰れ!と思ってふいにそのハゲを見ると、片手にジョッキを持ってビール飲んでる。立ったまま。最後の最後に「生」頼んで、その場で立ったまま飲んどる。
そしてそのビールを一気に飲み干して、テーブルに「ゴンッ!」って嫌味に、わざとらしく音立てて置いて足早に去っていった。

なんやねん。あいつ。。。。その後自分たちはそのハゲについて文句をタラタラ。

やがて、空いた隣のテーブルには初老のご夫婦が腰を下ろした。いい雰囲気です。
二人の聞こえてくる会話からしておそらくドイツ人でしょう。
ダンナが色々奥さんにうれしそうに話しかけている。
奥さんはその話を聞きながらタバコをすぱ~っと。ダンナの話を聞いているのかいないのか。。。
でもお互い楽しそうに見えた。素敵だと思った。

ここサヌールにはそういう感じのガイジンさん夫婦が多い。

やがて夜もふけ、バンドの演奏も最高潮に。
ガイジンのおじいちゃんが飛び入りでマイク握り締めて、なんだか歌ってたり。
結構な盛り上がり。

すると今度は、隣のご夫婦のダンナのほうが席を立ち、ステージに向かって歩いていく。
今の今まで隣におったオッサンが今度はステージでマイク握り締めて歌いだした。

一人テーブルに残された奥さんに
「ダンナやりまんなー。」と目で訴えた。
奥さんは苦笑いしていた。

しばらくしてひとしきり歌い終えてご機嫌さんのダンナが帰ってきた。
それから程なくしてそのご夫婦は帰っていった。
自分はダンナさんに向かってバイバーイってしたけど、そのダンナはパチャールのほうだけ見つめてスケベそうにバイバーイってしていた。まったく。。。オトコって生き物は。。。自分のほうには見向きもしなかった。

どうなってる?サヌールの夜。

Auther : Kiuchidenki / Date: 2008.05.28. 02:37 / Comment(0) / TruckBack(0) / ▲UP

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