逃亡日記-其の参

「DFSギャラリアバリ」5月18日(日)

昨日より彼女(以後パチャールと言う)が腰の痛みを訴えていた。
踊り子が故、体の不具合には人一倍神経を使う。
痛いほど気持ちが分かる。一般の人からすると、安易に「大丈夫だってー」とか軽薄に言ってしまうことと思う。でもその道を極めようとしている人にとって、ましてや体を使うことを生業としている人は少しの不具合であってもいい加減に扱えないもの。

かつてテレビで見たことがある。
ある芸能人の話。その芸能人はある有名プロ野球選手(投手)と親交が深かった。
その芸能人とプロ野球の選手がプライベートで会ってるとき、話が盛り上がって、思わずそのプロ野球選手の肩を軽くポンとはたいた。
するとそのプロ野球選手は血の気が引いた様子で肩を押さえたという。
何か起こったというのではないけど、プロ野球選手でピッチャーというと自分の肩は大切な商売道具。たとえ軽くポンと肩をはたいただけでもそのプロ野球選手にとってはとんでもない出来事。

いまや自分もプロとして仕事をしているがゆえ、その気持ちが痛いほど分かる。

あ、だめだ。この手の話をしだすときりがない。本筋から大きく外れることになろうから、この話はここまで。

さて、そのパチャールが腰の痛みを訴え、病院にいくということで自分はお留守番。
パチャールがバイクに乗って出かけていった。自分はしばらくベッドに転がってぼんやり。
でも退屈だったんで散歩することにした。合鍵をもらってたので戸締りしっかりして散歩することにした。

通りを下ってアートセンターの前を通り過ぎて、さらにあちこちぶらぶらする。
そこでふと思い出した。
毎度宿泊していたホテル「シアンジュール」に行ってみようと。
そこから歩くこと20分ほど。そのホテルの前に到着した。

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よかった。つぶれてなかった。いまだ健在だった。
フロントのやたら元気なオバチャン。今でもいるのかな?やっぱり今でも朝食にあの大味のナシゴレンが出てくるのかな?また食べたいな。今回は宿泊しなくてすまぬ。でもまた泊まるさ。

そしてまたぶらぶらして家に戻ることにした。
でも結構長距離を歩いてたもんでのどが渇きに渇いていた。水でも買ってから帰ろうと思い、下宿先の前を通り過ぎ、近所のヨロズヤ(?)に向かっていたところ、ちょうど病院からパチャールが帰ってきた。
自分は歩道をぶらぶら。パチャールはバイクでぶい~っと。
すれ違うときお互い「あ!」っという感じだった。パチャールはバイクを止めた。自分はそこに歩み寄っていった。

♀「あんた。なにしてんのさ?」
♂「いや、水買いに行こうと思ってさ。」
♀「ないういうてんねん。水やったらウチにあるやんか。」
♂「いや、でも、冷えてへんし。。。」
♀「冷蔵庫に冷やしてあるやろ。ウチで飲み!」
♂「はぁ。。。」

というわけでウチに戻ることに。
ウチは目と鼻の先なのにタンデムに乗る。

ウチに帰り診察結果を聞く。
その診察結果は「内臓の方かもしれない」ということ。精密検査をしなきゃ何ともいえないというものだった。
結果、昼過ぎにもう一度病院いって、そこから精密検査をする病院に移動するという羽目になった。自分も同席することにした。

さて、時刻はお昼時。パチャールは近所のおいしくて安いバビグリン屋でバビグリンを買ってきてくれた。
これがまた美味。たかだた5000ルピアに関わらずマジうまかった。日本円にしても50~60円くらいだよ。これが現地人の価値基準。観光地とのあまりの価格差には本当に驚くばかり。
自分もかれこれ4度目のバリ。今となっては10000ルピアを超えるものは高いと認識してしまってる。

さて、再び病院に向かうことに。DFSギャラリアバリの程近く、外国人専用の病院BIMCに。
そこから送迎車に乗って今来た道を戻っていく。いまから向かう先はパチャールの下宿先から行ったほうが早いというところにある。やがて車が到着した先は市街地の病院。これがまたキレイで。
周りの環境から考えてもちょっと異次元の世界。
受付を済ませ、診察室の前でしばし待つことに。

すると現地のお金持ちのインドネシア人家族が(誰の検診かわからんが)やってきた。
子供はあちこち騒ぎながら走り回るし、それを止めることもなしにお金持ちの余裕か、父親はへらへらその様子をみて笑ってる。しかしどこの国に行っても金持ちってのは趣味悪いね。着ている服とか。身に着けてるものすべて。

自分はトイレに行きたくなり、用を足しに行った。その間にパチャールは診察室に入っていった。
待つことしばし。パチャールが診察室から出てきた。
結果は。。。「異常なし」ってさ。やっぱり筋肉系統か。。。

ともあれ、大事にいたらなくてよかった。

そしてまた送迎者に乗り、元のBIMCに戻る。
その途中、何だか見覚えのある風景が目に映った。

ここは!7年前連れてきてもらった場所。現地のきったないパサール(市場)。めちゃめちゃ汚くて臭くてごみごみしてるその場所に初めてつれてきてくれた時、自分はひどく感動した。わくわくして楽しくって仕方なかった。そのときの記憶がよみがえった。

今自分たちが通ってる道はそのとき帰る際、ガイドのカトゥが通った道。すごく狭くって、あちこちから人が出てくる。クラクションバンバン鳴らしながら通り過ぎる。
またそのときと同じ状況になるとは。
自分ひとり興奮していた。

やがて車は元きた場所に戻る。
そこの受付で待つことしばし、今度は日本人女性医師が出てきた。
外国でがんばってる日本人。
休日はクタでサーフィンやってまーす!的なその日焼けまくりの日本人医師としばし今後のことなどを話した後、塗り薬などをもらって終了。

さて、そこから目と鼻の先のDFSギャラリアバリに行く。
かといって、目的地はDFSなどという高級エリアではなく、その奥にあるちょっと高めの現地スーパー「マタハリ」。7年前にきたときは帰る直前にこのDFSに来た。でも今はそんなものに興味はないといった感じ。

DFSを通り過ぎて奥のエリアに向かうとき、日本語のアナウンスが聞こえた。
「○○○の□□さん。皆さんがお待ちです。△△△までお越しくださいーい」と。
あー。きっと迷子になってるニホンヂンがいるんだなーと思う。

バイク置き場にバイク置いて、マタハリに入っていく。
そこには京都で言うならば新風館のごとく、小さいステージがあり、そこでロックバンドと思しき輩がのりのりで演奏している。普通バンドといえばギター、ベース、ドラム、キーボード、ボーカルといった基本セットが頭に浮かぶが、このバンド、プラス2名「ガムラン奏者」がくっついている。

リズムに合わせて二人のガムラン部隊が必死になっておもちゃのごとく「プチガムラン」をたたいてる。
悲しいかな、他の楽器の音がでかすぎて、その必死のパッチでたたいてるガムランの音はこれぽっちも聞こえやしない。

あぁ。。。さすがバリ。。。。

その後しばし各店舗をぶらぶらした後、アイス(31?だったかな?)を買ってその辺に腰かけ、ぼんやりしてた。

そして晩飯を食いに行こうかとしたとき、ちょっとした事件が起こり、右往左往したが、何とか飯を食いに行くことができた。

本日の晩飯は中華系の人がやってる餃子のうまいワルン。
焼き餃子、水餃子、海鮮チャーハンがうまいということなのでそれと卵スープとビンタンを頼む。餃子のタレがことの他うまかった。餃子残れど、タレ残らず。

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自分はこういった汚いワルンで飯を食うのがかなり好き。普段あまり飯を食わない自分だが、ここにきたらチカラいっぱい飯食らう。だって好きだから。バリ飯が。自分でも驚くぐらい食ってしまう。ワルンで食う飯はことの他うまい。
それだけ食っても帰るときは痩せて帰るからこれまた不思議。

こうして3日目のバリが終わる。この段階で1年半以上止まらなかった下痢が止まった。両手の震えは完全になくなっていた。気が付けば心は落ち着いて、穏やかになっていた。
やはりこの地には自分にとって何かがある。
単なる「自分の思い込み」というアホすぎる結論だけでは片付けられないのだよ。

Auther : Kiuchidenki / Date: 2008.05.27. 00:01 / Comment(0) / TruckBack(0) / ▲UP

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